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世界征服やめた歌词

いつの間にかサラリーマンになっていた
立ったまま寝る通勤電車も少年ジャンプを読むおっさんにも慣れっこになっていた
まさかと思うじゃん
もう慣れた 慣れたよ

もしも誰かが「世界を征服しに行こうぜ」って言ってくれたら履歴書もスーツも全部燃やして今すぐ手作りのボートを太平洋に浮かべるのに

こういう日に限ってお前からメールは来ないんだもんなぁ

俺はお前がそう言ってくれるのをずっと待ってたんだぜ?

でも世界征服なんて無理だもの

サラリーマンより忙しいもの

別に偉くなりたいわけではないもの

「もしもし、あ、俺だけど最近なにやってんの〜?」

「いやちょっと最近迷路にはまっちまってさぁ、すぐに抜け出せると思ってたんだけど
なかなかそうもいかなくて、あ、でもさっき道を聞いたら交差点に出るたび左に曲がれば大丈夫だって言ってたから、もうきっと、きっと、すぐだよ。」

「なんだ、早くしろよ、みんな待ってるぜ」って言ったところで電話は切れてもうあいつは帰ってこないんだってことが、はっきりとわかった

もうやめた 世界征服やめた
今日のごはん 考えるのでせいいっぱい
もうやめた 二重生活やめた
今日からはそうじ洗濯目いっぱい

わたしもうやめた 世界征服やめた
今日のごはん 考えるのでせいいっぱい
もうやめた 二重生活やめた
今日からはそうじ洗濯目いっぱい

もしもお前が世界征服しに行こうって言ったら
履歴書もスーツも燃やしてすぐにでも太平洋にくりだしたよ
なのにそういう日に限ってお前はメールをよこさないし
貸したCDも返ってこないままだ
俺はお前がそういってくれるのをずっと待ってたてゆうのに

でもしょせん世界征服なんて無理だし
サラリーマンより忙しいし
偉くなりたいわけではないから

知りたくない 知りたくない 知りたくない 何も知りたくないんだよ実際

いくら知識がついたって 一回のポエトリーリーディングにはとてもじゃないけど勝てないよ
果てが無いくせに時おり夢をちらつかせてくる人生や
一日限りの運勢や
どうにも抵抗できない運命みたいなものをいっしょくたにかかえ込んで宛名のない手紙を書き続ける人間の身にもなってみろよ

なってみろよ

「もしもし、俺だけどみんな待ってるぜ?」
「あー、すまんすまん言われた通りに交差点に出るたびに左に曲がってるんだけどなかなか抜けられなくて、でも大丈夫だよ、きっと、すぐだよ」

「いやお前それってさ、思うんだけど…」
ってところで電話は切れて結局何も伝えられない

詩や歌にするのはとても簡単なのに
直接言葉で伝えることがこんなにも難しいことだとはと知らなくて
それなのに知らなくていいことばかり増えてしまって自分の一番近いところにある風景がこんなにもかすんでしまっていることに気が付きもしないなんて!

「人生がもし流星群からはぐれた彗星のようなものだとして」
とお前は言ったんだ

「俺たちはもうどこから来たのかもわからないくらい遠くに来てしまったのかもしれないな」

「そして、どこへ行くのかもわからない」と俺は付け加えた
「まっくらな宇宙の中でどこかに進んでるってことだけがはっきりと、わかる」

わかる

人生はきっと流星群からはぐれた彗星のようなもので行き着く場所なんてわからないのに命を燃やし続けるんだよ

だから、だから十年後のお前は今のお前を余裕で笑い飛ばしてくれるって
十年後の俺は今の俺を笑い飛ばしてくれるって 間違いないよ

果てがないのに時おり夢をちらつかせてくる人生や、一日限りの運勢やどうにも抵抗できない運命をかかえこんで俺はまだ書き続けるから

詩を書き続けるから やめないぜ

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