つちかひの唄歌词
戦の跡に はる根の深く
青草(あおくさ)育(そだ)たず 実りもなし
路(ろ)ばたで種(たね)はむ 盗人(ぬすびと)あれば
お前の手をのべ 語らった
倦(う)まず弛(たゆ)まず耕(たがや)せよ
今日蒔く種こそ明日(あす)の糧
ヴィオラの月の満ちる頃
今日蒔く種は萌(きざ)すだろう
畝(うね)に連(つら)なる 芽のいとけなく
畦(あぜ)より眺めるひと またひとり
お前は遥々(はるばる) 沼の水引(みずひ)き
みな肩並べて それを撒く
倦(う)まず弛(たゆ)まず路(みち)引けよ
今日撒く水こそ明日(あす)の糧
チェロの輝き満ちる頃
今宵の苗木は育つだろう
刈(か)り入れ時に にぎわう子らは
やがて父母の おもかげ宿す
お前の姿は とうになく
お前の言葉を 子らがうたう
絶やさず忘れず尊べよ
昨日の種こそ今日の糧
ソルの温もり満ちる頃
明日(あす)蒔く種を結ぶだろう
血を分かつ者を 失へど
蒼生(あおひとぐさ)に 水を分かちて
日々を煩(わずら)ふ みなしごあらば
私は手をのべ 語らおう
絶やさず忘れず培(つちか)えよ
いさかいの根を断ち切りて
心に大地(ひろつち)育(はぐく)む限り
明日(あす)蒔く種も実るだろう