the music I hate歌词
作词 : 凋叶棕
作曲 : ZUN
何処かで失くした手紙 見つけて手に取るような
そういうものに似ている けれどそこに書かれていることに 憶えは無い
自分の足跡 自分というものが生きていた証の それはいつかの紛い物
だれもが生きて生きてそのいのち
何をそこに遺すのだろう
——その音に込めて。
うたいおもいかなでたものたち
けれどわたしには そのすべて 知ることなど叶わない…
たとえばこの瞬間も 私の胸の底から
聞こえる生存の音 これもきっと生きていた証になってしまう
余りに頼りない 余りにも余所余所しくもどうにもならない かくもわずらわしい鼓動
わたしが生きて生きてそのいのち
たとえ何かを遺しても
——この音のように。
うたいおもいかなでたものたち
けれど「わたし」には そのすべて 知ることなど叶わない…
「私」(誰か)が生きた人生(いのち)——
そんな得体の知れない音跡(もの)
自分のたてた自分でない音 そんな独り善がりの「音楽」(思い出)なんて、嗚呼…
そうして生きて生きるこのいのち
いつかまた「わたし」はきっと
——この音を憎む。
うたいおもいかなでるかぎりに
「私」(誰か)の人生(いのち)を続かせることに——
それでも生きて生きてこの鼓動(いのち)
それを持つもののさだめと
——この音はかくも。
うたいおもいかなでていこう
けれど「わたし」には そのすべて 知らずに生きてほしい…
…わたしの、嫌いな、この音楽(おと)を。