日課歌词

（インペリアル）
お前、また来たのか
あれほど来るなと
しょうがない奴だな、Visu

（Visu）
ねぇ、インペリアル
そこで寝られると天板が開けられないわ

（インペリアル）
生憎俺はここから動けんのだ
呪われてるからな

（Visu）
呪われた黒猫…
イメージ通りね

（インペリアル）
あ？

（Visu）
あら、黒猫と言ったら
魔女と呪いは付き物だわ

（インペリアル）
ふん　やれやれ
お前、妄想召徐会にでも入ったらどうだ
紹介してやるぞ

（Visu）
あら、何だかわからないけど楽しそう
光栄だわ、インペリアル

（インペリアル）
インペ…
待って、やはりそれは俺のことか？
いつから俺はそんな大層な名前になった？

（Visu）
人にはそれぞれ猫に呼び名があるものよ
僕も、君の名前を考えてみたの
どうせなら、世界最高峰97鍵ピアノの方が
ロマンがあるのでしょう？

（インペリアル）
…そうか

（Visu）
君を見てると思い出すのよ
あのとっても低い鍵盤の黒い部分

（インペリアル）
相変わらず変なやつだな、お前は

（Visu）
変なのは君の方よ、インペリアル
ずっと気になってたんだけど
君は何色？

（インペリアル）
黒だが

（Visu）
毛の色のことじゃないわ、感情の色よ
何も見えて来ないなんて、不気味

（インペリアル）
悪かったな、不気味で

（Visu）
僕には無機物であれ、動物であれ
大抵何かしらの色が視えるはずなのだけど
まあ、色が視えない方がありがたいわ





ふと、Visu(ヴィジュ)はインペリアルに手を伸ばした、その時





（インペリアル）
触るな！
いや、なんでもない
やめてくれ

（Visu）
どうしたの？

（インペリアル）
ふん、俺に触れたら火傷するぜ

（Visu）
そう、火傷は困るわ
嫌な思い出しかないもの
じゃあ、そこから退いてくれるかしら？

（インペリアル）
知らん、断る…

（Visu）
へぇ！





Visu(ヴィジュ)はインペリアルを触っと、
ピアノ天板を開けた（お！…やめろ！…落ちっ！）





（インペリアル）
っておい！

（インペリアル）
Visu，お前！
自分の感情がわからんとか言ってなかったか？

（Visu）
ええ、わからないわ

（インペリアル）
帰れ！

（Visu）
嫌よ！
だって、このピアノが心配だもの

（インペリアル）
…そうか
まあ、そうだな

（Visu）
毛玉が入りそうで…

（インペリアル）
お前、わざと言っただろう！

（Visu）
感情なんて
僕にはわからないもん





気づくと、Visu(ヴィジュ)は
少しづつ、笑うようになっていた