鎮華歌词
作词 : azuki
作曲 : ZUN
寂しげに弾く弦 嵐が見惚れる曼珠沙華の赤
泣きじゃくる音色は まるで濡れ羽色の鴉
額を濡らした 大粒の雨は
通り過ぎるには 少し強くて
祇園の鐘からは 何も見えず 何も聞こえず
五月雨に映える沙羅の花
未だ黄昏時 映る空は幻影の中
嗚呼 無情なこの世界
季節外れの音色と 仄かに残る優しい桃の香り
流した視線なんて 調子はずれのガラクタね
大げさに鳴らす 衣擦れの音は
強かな猫に 少し似ている
降り立つ白羽には 何も弾けず 誰も気付かず
散らしたのは仮初の夜 遠く導かれる
歌の音は力強くて 幽かに心を伝う
爪弾く姿に焦れて
私はあえかなる花に為る
殉じた想いよ 風に乗って
安らかに眠りにつけるように 祈る
祇園の鐘からは 何が聞こえ 何が届かぬ
言の葉は誰の耳に留まる
指先を伝わる糸は誰に繋がっている?
鳴らない楽器は生きているの?
ほら ただ流されるままに 嗚呼
今更に 気付かされた