咏决の盃歌词
冴え渡る 銀の月影
酌み交わし 舞おうか兄上
真田の血を分け 生まれた貴方
今宵明ければ 敵(かたき)同士よ
舞い落ちる 黄金(きん)の花びら
酌み交わし 謡おうか弟
同じ縁(えにし)に 生まれたけれど
誰より遠い 彼方の星よ
心は扇の表裏(おもてうら)
貴方の慈愛は 枷のよう
心は不実な万華鏡
お前の凜々しさ 恐かった
血に縛られた 二人舞
愛しいだけじゃ いられない
背中合わせの 籠目歌
振り向いたらもう さようなら
互いの信念(おもい) 貫くために
槍を手に 鬼神となろう
彗星が 天(あま)翔けるように
家護るため 俺は死ねない
お前が消えても 泣くこともない
貴方はまるで 朧月
揺らぎ真実(まこと)は 見せなくて
お前はきっと 赤い花
散れども瞼に 焼きついて
血に導かれ 二人舞
憎むだけでは いられない
向かい合わせの 籠目歌
背を向けたらもう 戻れない
二度と生きては 逢えない道へ
行くといい
貴方が茨道
逝くんだろう
お前が修羅の道
……お別れです、兄上
血に縛られた 二人舞
愛しく憎みし 双つ身よ
夜が明け宴も これまでと
踏みだしたらさあ さようなら
この血が貴方の
この身がお前の
最期の形見と
そっと抱きしめ