ひとつの祈り歌词

「ひとつの祈り」
「エンジェリックヴェール アレンジトラックス」より

遠く続いた 断崖の道を
篝火たちの列が ゆるやかに 過ぎてゆく
つながれた 星図のように 果敢無く
きらめいて　夜天（そら）までも のぼるように

どうして　ひとの欲望（ゆめ）に 果てはないのだろう
何も望まず　生きるなら
誰も傷つくこともない

ひとつの野望（のぞみ）が 千の祈り吹き消し
あたらしい争いが また 生まれて
せかいを埋（うず）めてゆく

ひとつの花が 咲くことなく枯れ
地の上に落ちて 朽ちた屍のその上に
ひとつの生命は 誰かの涙の
水を吸い 陽をうけて 花を結ぶ

どうして ひとの歓びは 重ねあえず
白い御足（みあし）は いつの世も
紅い毛氈（きぬ）の上を歩く

ひとつの祈りが 千の生命を奪う
幸福（しあわせ）をただ願っても
誰かの希みを 喰らうように

幾千の声が ひとつの時代（とき）かき消し
止められぬ悲しみの 歴史はまた
繰り返されてゆく

終わり