月の夜に歌词
作词 : 中島みゆき
作曲 : 中島みゆき
月の夜に岸を出て あてどもなく岸を出て
月の残す曳(ひ)き波が 光るのを辿(たど)ってゆく
朝になれば あの人は何もかも元のとおり
私を知らぬ人になり 穏(おだ)やかに暮らすだろう
遥(はる)かな波の彼方 何かが気になっても
何も其処(そこ)に見つけはしない
気のせいだけで終わるだろう
月の夜に岸を出て 想いを捨てにゆく
月の夜はひきとめて 夢だけひきとめて
水平線が見当たらないほど
月の出ない闇ならば 遠い灯(あか)り間違えて
街の夜に騙(だま)されて 涙を抱きしめる
月の夜は空の中 花が咲いているようで
あの人にとどけたくて どこまでも辿(たど)ってゆく
言えば良かったことが 月の中に揺れてる
言わなければ良かったことが
水面(みなも)の月に揺れている
月の影に誘われて 想いを捨てにゆく
月の夜は抱きしめて 夢だけ抱きしめて
月を背にすれば 闇が道標(みちしるべ)
許されているような しどけなさを真(ま)に受けて
街の夜に騙(だま)されて 涙を抱きしめる