朝のおやすみ歌词

作词 : risou
作曲 : risou

あなたからそれは、それは長い手紙が届いた
不細工な便箋が、実にあなたらしいと思った
読み返せば「会いたい」という一言だけ、やけに際立った
何時間かかったんだかわからない
可笑しくて、口元が緩んだ
もう冬が目の前まで来ていた
あなたはこの街を出て行った
朝のおやすみを置いていった
目覚めたら、体温が一人分足りなかった
朝ごはんを作ってあなたを待っていた

あの日からそれは、それは長い月日が流れた
あれから手紙は来なかった あなたは逝ってしまった
読み直せば「会いたい」という言葉の横、涙痕を知った
気づいた あなたが泣いていたこと
何も応えられなかったこと
もう春がすぐそこまで来ていた
私はこの街を出て行った
二人の暮らしを置いていった
合鍵はいつもの場所に隠しておくから
夜も、朝も、一人であなたを待っている

見慣れた桜だと思った 視界を覆う花吹雪が綺麗だ
此処を歩いてはじゃれあった 声が裏返り、また笑った
あなたが残り過ぎていた

あなた宛てに、決して届かない文字を拵えた
あなたが愛したこの街を、私は愛せなかった
季節が過ぎ、「会いたい」という気持ちだけ次第に増えていった
何年待たされたって構わない あなたに会いたい
今、夜が明けていく空の下
戯れた日々さえ溶かすような
幻日が朝を覆っていく
気づいたよ あなたをどれだけ愛していたかを
悪い夢なら早く覚めて
朝のおやすみで、寝ている私を起こして