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新聞歌词

作词 : NakamuraEmi
作曲 : NakamuraEmi

画面の文字を見ながら
見えない相手を想像しながら
仕事はどんどん進んでいく
珈琲もどんどん減っていく
パソコンのキーを打ってたら
笑いながら母親が言った
「ネズミの足音みたい」

フット笑って手が止まった

当たり前のこの音に

埋もれていた

夜明けに滴る雨の音
カブの音とポストの音
なんだか特別に聴こえて
ぐしゃぐしゃな顔で
ポストを開けた
ビニールがかかった新聞
びしょ濡れで
届けてくれたんだろう
たったそれだけのことさ
たったそれだけのことさ

なんか忘れてる気がした

大切なこと

好きな人の家に電話かけて
誰が出るかわからない
あの緊張は覚えてる

行きたい場所へは地図で
あらかじめチェックして
時刻表はお財布に入ってて
あとは道を尋ねれば行けた

待ち合わせの時間に
来なかったら
先に言ってるって
駅の伝言板へ

電車で綺麗に小さくたたんで
新聞読める人が
なんかかっこよかった

どんどん便利になったから
どんどん面倒が溢れて
でも全然人の心は
いつまでたっても便利にならない
「教育」の線引きの多くは
「体罰」となり始めた
ご近所と顔馴染みだった時代
人間関係に悩む時代

あれあれ?

その境目をこの目で見ていた
あれあれ?「大切なこと」
料理みたいなラジオみたいな
レコードみたいなものかな
部屋には1人なのに

誰かに触って話したような

手紙みたいな新聞みたいな
万年筆みたいなものかな
1人なのに誰かに
触って話したような

携帯がないそんな時代
知ってる最後の世代かもしれない

手間はちゃんと真心になる

そんなこと思いながら
ビニールをとった新聞は

読み終わると
うちの猫のおやつを置く
お皿になった
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