鍵ノ間歌词
とある洋館の言い伝え
再奥の部屋 開かずの間にて
新月の夜に開かれる
秘密の宴 鍵ノ間の宴
召使共は口々に
あの美しき娘は誰と
見惚れる刹那はたまゆらに
瞬きすれば娘は何処(いずこ)
五月雨誘う 皐月の雲は
不穏に唸りを上げ よどみ
固く閉ざされた “鍵ノ間” にて
共に踊り明かしましょ
人ならざりて妖かしなるは
神とて嘲笑う定めかな
廻り巡る 鍵ノ間の宴
浮世のまにまに
「もういいかい?」
街の者達は口ずさむ
かの屋敷には 妖かし住まう
娘の姿で人食らう
世にも恐ろし 妖怪屋敷
雑用係の少年も
噂話を耳に入れれば
一目でいいから逢いたいと
その衝動は禁忌に触れる
乱れ椿の 十二単は
散れども美しき花弁に
今宵開かれた “鍵ノ間” にて
共に踊り明かしましょ
人ならざりて 妖かしなるは
神をも嘲笑う童かな
風になびく 銀髪を持つ
金色(こんじき)の瞳
「まぁだだよ?」
彼女はずっと一人です
物置のその最奥で
人形は孤独の中で
いつしか魂を宿し
霞の空の しののめ時に
惚れた腫れたの赤牡丹
今宵開かれた “鍵ノ間” にて
永久に踊り明かしましょ
人ならざりて 妖かしなるは
神とて嘲笑う印かな
白き肌に 薄紅差して
涙を流せば
人ならざりて 妖艶なるは
寂しき孤独なる姫君か
淡き夢の終わりとなりて
朝焼に帰(き)そう
「もういいかい?」
「もういいよ」