桜花歌词
作词 : 砂守岳央
作曲 : 砂守岳央
狂い咲きして
見送っていた
桜の華
綿津見(わだつみ)の色に染まる手紙
連ねた思い深く沈み
溶け消えてゆく
「お元気でしょうか」
月並みな言葉に
隠した涙も軈て
海に為ると云うなら
せめて君の静かな眠りを守って
「撃ちてし止まむ」
呟き君は
振り返らずに行った
狂い咲きして
見送っていた
桜の華
故郷から届くは優しい手紙
そっと抱いて乗り込んだ
くすんだ白い翼
「愛しています」
心に仕舞った儘で
震える指で
それでも僕は
振り返らずに行こう
愛しいあの人
見守って呉れ
桜の華
軈て幾度でも
春は巡った
君の帰らぬ儘に
忘れじの行く末までは難けれど
せめてこの身朽ちるまでは
「撃ちてし止まむ」
あの日誰もは
振り返らずに逝った
面影未だ
満開の夢のした
桜の華
お仕舞い