笹舟歌词

暮れ往く 夕日影(ゆうひかげ)に
覚ゆる 漣(さざなみ)に舞う舟(ふね)
夕凪(ゆうなぎ) 淡(あわ)く陰(かげ)り
静寂(しじま)に 月が弓(ゆみ)を引く
嗚呼 愛し君よ
遥か夏霞(なつがすみ）
嗚呼 夢花火が
輝く儚(はかな)き日々
遠き世(せ)に 唄う蝉時雨(せみしぐれ)
恋一つ 花と散りぬれば
愛し君よ 偲(しの)ぶ面影(おもかげ)よ
揺れて 揺れて
千代(ちよ)の憂(う)き世(よ)に蔭(かげ)ろう
瞬(またた)き 独り数え
短夜(みじかよ) 分かつ星に問(と)う
まだ 愛し君よ 空も移ろうか
嗚呼 頬はいつぞ
涙を 忘るるのか
恋しずく 流(なが)る天(あま)の川
願(ねが)わくば 今宵(こよい) 彼(か)の人へ
愛し君よ 見えぬ 鵲(かささぎ)を
誰か 誰が
永久(とわ)の別れと呼ぶなら
暮(く)れし海 浮(ふ)かぶ笹舟(ささぶね)よ
どこへ消(き)ゆ 時を漂(ただよ)えば
愛し心 紡(つむ)ぎ星となれ
宵(よい)に 闇に
ほろり零れて
遠き世(せ)に 唄う蝉時雨(せみしぐれ)
恋一つ 花と散りぬれば
愛し君よ 偲(しの)ぶ面影(おもかげ)よ
揺れて 揺れて
千代(ちよ)の憂(う)き世(よ)に蔭(かげ)ろ