善意のマモノ歌词
作词 : 凋叶棕
作曲 : ZUN
畏れらるる
神でもなく
妖でもなく
たとい けして触れられぬ魔物としても
ただただ笑っている
穢れた掌を翳しては
その痕に口吻ながら
吸うは黒紫の輝き
うねりを上げて包み込ませて
忌み嫌われたものと共にありながらも
まるでそれは何か美しいものとばかり
愛おしげに
遥か遠く
人及ばぬところ
その禍をその身に引き受け
それに体濡らしても 塗れながらも
在り続けることを快として
ただただ笑っている
浸ること この身の求むままに
浴ること この身の求むままに
誰にも見咎められないで
独り紡ぐ禍事を
穢れた体を抱いて
その瘴気に踊りながら
纏う亡者のざわめき
呪わしき渦に洗われながら
人には映らぬ何かを見据えるが故
まるでそれは何か尊いものとばかり
愉しげに
遥か高く
人及ばぬところ
その災をその身に引き受け
それで体満たしては 無邪気に笑う
まるでそれしか知らないという
人形のようでいて
そも
神という一つの系(姿)でなく
妖という一つの系(姿)でなく
どちらでもない系(姿)として在るのなら
それは山に住まう魔と
遥かずっと
人及ばぬところ
その始まりに込められた想い
宿す心善き意志の願いのままに
善なるマモノがそこにいて
ゆえにずっと
人及ばぬところ
その一切をその身に引き受け
今も幼き心は刻まれたまま
たといその体は穢れようとも
屈託のないままに
ただただ笑っている