五番目物「鬼顧」歌词
作词 : 凋叶棕
作曲 : ZUN
そのいでたちして
人にも似ぬものもなく
されどその髪の色はあかあかと
人の肉の色にも似て
いつより生まれて
いつよりその身を落とした
それは何れも内より出でたもの
血の味を覚えて
深山は深く
大江山に
あれらが居所となり
わたるたづきも絶えてなお
この身よ 生きねばならぬ
何に替えようと
いかないかな兵とて
人の子なれば 皆 同じことよ
鬼の居ぬ間にその心
砕け
いずこへいざなわれるのか
にどとうきよにかえれぬか
あなかま
口を噤め
その腕のあって尚
人情あるものを失わず
そのなりわいして
けして人には似ぬこと
ならばそのわざ照らすはあおあおと
人の魂の色にも似て
その昔には
人に畏れられては
されどいつしか人の手にかかって
あああの鋼の音
あれなるは遠く
羅城門に
今宵の愚かしきもの
わたるたづきを得てもなお
この身は 生きねばいけぬ
何に替えねば
いかないかな理さえ
人の子なれば 皆 同じことよ
鬼の居る間はこの心
力け
いずこへといざなうものぞ
ひとをくらうがさだめなり
あなかま
口を噤め
その腕の痛みして
人情あるものを失わず
人はみな そのこころのうちなる
鬼をみて 恐れおののく
鬼はみな そのこころのうちなる
人をみて されども人に戻れず
いかないかな物語も
鬼の子なれば 皆 同じことよ
人の居る間に討たれなん
風け
いずこへといずこなれども
このあるところ天の道
あなかま
口を噤め
その腕を戻しても
人情あるものを失わぬよう
斃せ
鬼の声を
未だ続く鬼退治
人情あるものを失わぬよう