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世界の果ての 扉の前に
旅人がひとり
光の幻
この顔は 降り注いだ黒い雨に
焼かれてしまったんだ

傷ついた足で 錆び付いた足で
彷徨い続けた
命の静寂
確実な囁きはもう 聞こえないよ
夕闇の電波塔 教會の鐘音
変わりゆく世界を
伝えに来たのは
遠い未来の向こう
羽根のない僕らが
飛び立とうとする
証だったのだろう
有害な電波と 崩壊の足音
拾い取ったラジオ
ノイズを奏でた
見つめ合った愛も
笑い合った日々も
凍えきった空に
飲み込まれてゆく

ねぇ、世界の終わりまで
あと何分何秒？
止まったままの時計
扉の鍵はどこ？
忘れてた声と
始まりの音がいつか
聞こえるまで
今は少し眠ろう