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第二話『ウサギとカメ』歌词

昔々のお話です
ある日、亀がのそのそと道を歩いていると、兎に出会いました
よう~亀くん、体の具合でも悪いのかい
いやあ、兎くんか、僕は別にどこも悪くないよ
だったら、なんでそんな風にのろのろと歩いているんだい
こんな調子じゃ、そこの水飲み場に行く間にも日が暮れちゃうよ(笑う)
もう、ほっといてくれ、これが僕の普通の歩き方なんだ
そうか、君は僕のように速く走れないんだね かわいそうに
兎くん、君は足が速いのが自慢みたいだね
そうさあ、僕はびょんびょんはねることできるからねそこいらの奴らには負けないさ
うんん、そんなことを言っても、僕だって、君には負けないよ
ええ、こりゃ驚いた、君は僕より足が速いっていうのかい
ああ、嘘だと思うなら、競争して見ようじゃないか
おいおい、本気かよ
本気だと思う、明日夜明けに野原まで来てくれ、ぼくのほうが速いってことを証明してやる
そこまで言うならしょがないなあ、行ってあげるよ
よし、約束だからな わかったなあ
亀はそう言い残すと、またのろのろと歩いて行ってしまいました
亀くんも意地っ張りだなあ、やれやれ
そして、あくる朝
ねむ~
こんなに朝早いと眠いよ
兎が眠い目をこすりながら、野原にやってくると、亀はやる気満々で、もうきていました
おはよう、兎くん
おはよう、ねえ、君やっばり競争するつもりなのかい
もちろんだよ
やめるほうがいいと思うけどな、まあ、どうせ僕が勝ちにきまってるんだからさ
やってみなきゃわからないだろう
ほんっと意地っ張りだな、君も、そんなに負けを認めるのが嫌なのかい
そっちこそ、僕に負けるのが怖いんだろう
そんなわけないだろう
仕方がない、やってやるか
兎は馬鹿にしたように笑いながら、亀を見ました
それで、どこまで走ればいいんだい
あの丘までさ
亀は野原の向こうの丘を指差しました
そろそろ空にお日様が昇り始めて、丘のてっぺんを金色に照らし出しています
あの丘のてっぺんに先に着いたほうがかちってことにしよじゃないか
よし、わっかた
兎は頷きました
それでは、兎と亀、競争のはじまりです
ふたりは横に並んで。
兎と亀は一斉に走り出しました
1、2 1、2
びょん びょん びょん
朝露にぬれた野原を、兎はびょんびょんと飛ぶように走り、亀はのそのそと這うようにした走っていきます
そして、まっすぐ丘を目指して跳ねていたうさぎはあっという間に亀を引き離してしまいました
1、2 1、2
亀はいつものようにのそのそのそのそと走っています。それでも一生懸命でした
さてと、亀くんはどのあたりかな
ずっと先のほうに行ってしまった兎が、後ろを振り返って見ると、亀の姿がまるで点みたいに小さく見えます
ざっとこんなもんさ、だいたい鈍間の亀くんが僕に勝てるわけないだろう
兎は得意そうに鼻をぴくぴくさせました
早起きしたから眠くなっちゃったよ、どうせここまでくるにもすっごく時間がかかるだろうし、亀くんが追いつくまで、ちょっと一眠りしちゃおう
兎は大きなあくびをして、薮の陰にゴロンと横になり、そのままググと眠てしまいました
もう、食べられないよ
兎が眠ている間も、亀は休まず、一生懸命に走り続けていました
1、2 1、2
亀の足はけっして速くありません、だけど力強く、疲れを知らずに、少しずつ、少しずつ、前、前と丘を目指して、走り続けました
1、2 1、2
あとちょっと、あとちょっと
亀は頑張れ頑張れと自分を励ましながら、一歩一歩、前に進んでいきます。こうして亀はしっかり一歩一歩踏みしめて、まっすぐ丘を目指しました。それからしばらくして
よく寝た
兎が目を覚ました、気が付くと、もうお日様は空高く昇って、野原を明るく照らしているころでした
ええ、いけない、ちょっと眠りすぎちゃったかも。
兎は慌てて飛び起きました。そして辺りを見回して見たのです
亀くんはどこら辺に?あれ、全然見当たらないや。でもまあ、亀くんのことだから、まだずっと後ろのほうをのろのろと走ってる違いないな
そう思うながら、うさぎは丘を目指して、走っていきました
楽勝 楽勝
それからあっという間に、兎は丘の麓に着き、そのまま一気に丘を駆け上がりました。そして、すぐに兎は丘の上にたどり着いたのです
到着
兎が丘のてっぺんにやってきてみたら、平べったい石みたいなものがあるだけで、亀の姿は見えませんでした。
やっばり亀くんはまだだったか、僕の勝ちだな。
兎は得意そうに鼻をひくひくさせた、その時です
おおや、遅かったね、うさぎくん
平べったい石みたいなものがむっくりと起き上がりました。
き、きみは、亀くん?
兎はびっくりして、口をポカーンと開けてしまいました。石みたいに見えていたのは亀の背中だったのです。とっくに丘のてっぺんについていて、一休みしていたのでした
どうやら勝ったのは君じゃなくて、僕のようだね
そう言って、亀はニッコリと笑いたのです
そ、そんな
ね、だから言ったでしょ?僕は負けないよって
こんなはずじゃなかったのにな、途中で居眠りなんかするんじゃなかった
どんなに優れた才能があってもたゆまず努力しているものには敵わなくなる、というお話でした
お終い
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