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恋愛の資格歌词

仕事に没頭する毎日と趣味に興じる生活スタイルの中で、
少しずつ心の傷も癒え、平穏な日々を送っていた。
時々彼女のことを思い出す。
ぼくよりもっと素敵な恋人を見つけて、幸せになっていてほしい。
心底そう思う。
恋愛に関しては、ぼくは本当に駄目な人間だから。
社内で後輩の女の子から告白を受けたことがある。
なにかにつけぼくに気を使ってくれる。
とても性格のいい子で、異性としても決して嫌いなタイプじゃなかったが、
ぼくは申し訳なさそうに頭を下げるしかなかった。
ごめんね、ぼくは恋愛する資格のない人間なんだ。
後輩はえっと言ったきり、もじもじしながらずっと下を向いていた。
断りの言葉にしては意味不明に思われてるに違いない。
しかし、今のぼくには他に適当な言葉がなかった。
困ったぼくは、思いついたように言った。
そうだ、ぼくなんかよりずっといいやつが社内にいるじゃないか。
今度紹介してあげるから。
運良く上司からの呼び出しを受けて、ぼくは体よくその場を離れた。
後輩の女の子が俯いたまま立っている姿を尻目に、ぼくは足早に立ち去った。
これでいい、ぼくに恋愛感情を持ってくれるのは有難いが、
今のぼくにはそれを受け入れる自信がまったくない。
だからこれでいいんだ。
そう自分に言い聞かせたが、
逃げ場をいつも求めている臆病な自分にちょっと苦笑いした。
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