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四月の雨歌词

枕の下に時計を入れてみた。
耳を当てると時は少し柔らかに聞こえた。
秒針の残響音が嫌な感じで
一日のもがきを奏でているようだ。
心臓がドキドキしているのがわかった。
喉が乾き、闇を吸い込んでみた。

街の影が瞼に焼き付いている。
それを巡るといくつもの言葉をなくした
誰かの表情が隣にいつもあったような気がする
すべての風景にはメロディーがある。
彼は街のあらゆるオブジェと友達になれた。
人はやがて彼を裏切ったが。

に詰まったコーヒーを出すさびれた喫茶店。
ビルの片隅には錆びた鉄パイプ。
ガードレールの上には空しい背中が並び、
排気ガスを撒き散らす車の流れにはあきらめを感じた。
空は隠れていた。
彼は手にするものなど何もないと言って
笑ってみようとしたが、
自分自身に感じる何かがひとつでもあれば、
やっぱりすべてのものに
意味が隠れているような気がした。

背負い込むことより、
優しく語りかけてあげたいな。
だからこそ君がいて、僕がいて、
ひとつにくるまるシーツがあって。
君は昔のことを語ってくれた。
僕はハンドルを握ると、
君を掴まえたような気がしていた。
雨は止まなかった。
ラジオもとぎれとぎれに耳を澄ました。
君の話しとDJのおしゃべりと
つなぎ合わせながら、僕はあらゆる言葉を
感じてメロディーを奏でた。
彼女には全く話しを聞いていじゃない
と言って怒られたけれど、
そこで、また新しいメロディーが生まれたよ。

振り返るとゴツゴツしていた。
最終の電車よりも、もっと後の街にも、
それでも人は生きていた。

闇の中に耳を澄ましてごらん。
君の心の叫びは、
すべての物との関わりの中から生まれるんだ。

おわり
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