第1幕4曲 moonlit bear歌词
暗(くら)い クライ 森(もり)の片隅(かたすみ)
赤(あか)い アカイ 果実(かじつ)を拾(ひろ)った
これは キット 神様(かみさま)からの
素敵(すてき)なステキナプレゼント
持(も)って帰(かえ)れば喜(よろこ)ぶかしら?
嬉(うれ)しすぎて泣(な)いちゃうかもね
今日(きょう)は 月(つき)がとてもきれいね
早(はや)く ハヤク お家(うち)へ帰(かえ)ろ
こんな暗(くら)い夜(よる)には
コワイ熊(くま)が出(で)るから
せっかく見(み)つけたのよ
ようやく見(み)つけたのよ
誰(だれ)にも ダレニモ
決(けっ)して渡(わた)したりしたくない
花咲(はなさ)く森(もり)の道(みち) 私(わたし)は駆(か)け抜(ぬ)ける
赤(あか)い果実(かじつ)を抱(かか)えながら
このまま帰(かえ)れば 私(わたし)もあの人(ひと)も
きっと幸(しあわ)せになれるはず
ところが後(あと)から 怖(こわ)い顔(かお)をした
熊(くま)が私(わたし)を追(お)いかける
お願(ねが)い 許(ゆる)してください
見逃(みのが)してください
わかっていたの 本当(ほんとう)はこの果実(かじつ)が
あの熊(くま)の宝物(たからもの)だと
私(わたし)は走(はし)る さまよい走(はし)る
この幸(しあわ)せは渡(わた)さない
熊(くま)の姿(すがた)は 月(つき)に照(て)らされ
黒(くろ)い影(かげ)が私(わたし)に迫(せま)る
正(ただ)しい道(みち)は すでに失(うしな)い
それでも走(はし)る ただただ走(はし)る
私(わたし)は泣(な)いて 熊(くま)も泣(な)いてた
二(ふた)つの果実(かじつ)も泣(な)いていた
やっとたどり着(つ)いた 愛(いと)しの我(わ)が家(や)
彼(かれ)は優(やさ)しく微笑(ほほえ)んだけど
私(わたし)の抱(かか)えた 果実(かじつ)を見(み)て
とても悲(かな)しい顔(かお)をしたのです
「いいかい 僕達(ぼくたち)の子供(こども)はもうすでに
この世(よ)にはいないんだよ
この子(こ)たちは本当(ほんとう)の
お母(かあ)さんの元(もと)へ返(かえ)してあげなさい」
いつか真実(しんじつ)が その牙(きば)と爪(つめ)で
私自身(わたしじしん)を引(ひ)き裂(さ)いても
その暖(あたた)かい やさしい果実(かじつ)を
どうしても欲(ほ)しかったの
神様私(かみさまわたし)は 許(ゆる)されぬ罪(つみ)を
この手(て)で犯(おか)してしまいました
「今(いま)ならやり直(なお)せる」と
あの人(ひと)は言(い)うけど
「無理(むり)よ だってもう…」
家(いえ)の外(そと)で横(よこ)たわるは
一匹の熊(一人(ひとり)の女(おんな))の亡骸(なきがら)
傍(かたわ)らには ミルクの満(み)ちた
小(ちい)さなガラスの小瓶(こびん)…