オリフィス ガラス瓶の中を零れ落ちてゆく細胞(砂粒) 私の体も崩れはじめて ここにいられるのは ほんの少し あと五分だけ 運命を変えるには 短すぎるよね それでもいい ただあなたの 傍にいたい 触れていたい たとえ幻だとしても 重力に従って 降り積もる砂 過去から今に向かって落ちてく 何も変わらないと わかっていたのに 砂時計を 逆さまにしたのはなぜ? 重力に逆らって もがいてみても 過去から今に向かって落ちてく あなたの名前を叫んでみたけど 砂時計は 約束の時を告げた そこに残ったものは 空っぽの心だけ