ドルチェ まどろむ街に 独りひっそり取り残されて 月が果物みたいに熟れていく 独りひっそり取り残されて 心臓が甘味みたいに掬われた キミの風邪をうつされたようなもの ボクはその病に冒されている キミの未来に用があるだけだ 甘酸っぱい夏で過去を忘れたいから 映し鏡の 天と地に散らばる煌めき 今日が氷菓みたいに消えていく 甘い夢にうなされたようなもの ボクはその熱に浮かされている キミの未来に用があるだけだ ほろ苦い冬を溶かしてほしいから 最後の皿まで 止まぬドキドキ 前菜はデザー卜までの序章 人生はフィナーレまでの独演劇 キミの哀をうつされたようなもの ボクはその病をこじらせている 甘い夢にうなされたようなもの ボクはその熱に浮かされている キミの未来に用があるだけだ 極上の春は脳裏に焼きつくから