赤を塗って 泣きたい時にいつだって  夕暮れ時だとは限らない 大体いつも一人だけ  浮いているような気がする ガラスの靴も履けなければ  悲劇のヒロインにもなりきれず 村人A か Bあたり  か弱いセリフなんてない チヤホヤされたいわけではない ただ一人だけでいい 大切にされているという  実感が欲しいの 寂しいなんて 言わないから  二人でいるときは 私だけを見て 追いかけないし 待ってるから  別れ際にせめて キスくらいはして 会いたいなんて 言えないから  こっちが消えてしまおうと思うけど 「会いたい」なんて気まぐれで  村人A は また期待しちゃう ため息を一つ つきながら  口許 赤を塗って 幸せじゃないけど 不幸でもない 実は今に浸っている 本当のところ 主人公と 思っちゃってるの 寂しいなんて 言わないから  二人でいるときは 私だけを見て 追いかけないし 待ってるから  別れ際にせめて キスくらいはして 会いたいなんて 言えないから  こっちが消えてしまおうと思うけど 「会いたい」なんて気まぐれで  村人A は 主人公になる ため息を一つ つきながら  指先使って たまには気のない フリとかしちゃって 夕暮れ時なら 涙を浮かべて もう少し このままでいいかと 笑う 笑えてるうちは まだこっちのもんだ 強気に 赤を塗って