そして少女は星を浮かべた 私、いつも人がちょっと苦手で そっぽ向いたままでひとりで過ごしてた 狭い心 自分さえ気づかずに 低い視線で誰の顔も見なかった 何か頼って ずっと生きる惨めさに 逃げてしまいたかった 役立たずのこの足を睨みつけて 下向くクセがついた 街角でふと目に入る しわくちゃの褪せたポスター 「春空を舞う星の旅」 釘付けで高鳴る胸 ちっぽけな、まぼろしだっていい 宇宙-そら-を自由に駆け抜け 少しだけ、首をもたげて 束の間の夢を見よう 今日もひとり、椅子に腰をかけて 人の波をかき分けて街を進んだ 低い視界 常に前は見えない だけど行きたい場所が今日だけはあるから ちょっぴり迷って 見つけたビルの5階ヘ エレベーターをくぐって 券売所へ向かう子に追い越されて ゆっくり列へ並んだ チケットを握りしめたら ゲートを抜け もう始まるよ 半球の夜空を飾る星たちの神話を見よう 少しだけ、まやかしだっていい 宇宙-そら-を身体で感じて 心だけ、飛んでけ高く どこまでも走れるから 束の間の夢を見よう