『ありがとう』 私はあやさきちよ。 この命が尽きるまで、穢れを切り払う。 一人きりだった私の世界、静かな空間をお節介な狐が乱す。 本当に迷惑。 迷惑だと思っていたはずなのに、なぜだろう。 今はそれが少し心地いいと思う自分がいる。 この狐をまるで弟のように思う私がいるなんて だけど、それは絶対に秘密。君にだけは絶対に秘密なんだ。