[00:33.93]水銀を混ぜた薄紅の美酒を [00:43.73]そうと知りながら飲み乾しては [00:49.13]溶かしこむ 戀よ [00:53.51]この身が纏えぬ白繻子の衣を [01:03.93]微醺の躰を巡り終えた [01:09.22]血糊で染めれば [01:13.79]甘き死を粧って [01:18.82]あなたが抱く私こそが罌粟の華 [01:27.02]足も腕ももぎ取られた [01:30.58]囚われの女のように [01:34.24]想いだけが留まっている [01:38.04]胸を裂けばこの鼓動を [01:42.12]捧げて饗せますか [01:47.81]- - - [01:53.38]擦り切れた絹の阿片寝台に [02:02.95]臥せれば百年も昔の [02:08.36]黄昏が広がる [02:13.05]永い刻をただ出逢う為だけに [02:23.37]生きたと申し上げましょう [02:28.14]あなた終わりなどないと [02:33.50]永遠の忘却は [02:38.46]恐れより痛みより [02:40.44]耐え難いもの [02:46.30]頸も骨も切り刻まれ [02:49.99]人形の一塊となる [02:53.85]わが心は烟と散り [02:57.51]物を言わぬ脣から [03:01.48]吐き出される紫 [03:07.18]- - - [03:22.52]吸えよ深くこの私を [03:26.00]さあ咽に皮膚に肉に [03:29.86]爛れながら気づくがいい [03:33.63]限りないほどの恍惚 [03:37.40]真の愛の化身を [03:41.51]私を視る眼を剔ろう [03:45.02]ああ愛しき罪人よ [03:48.78]闇の底で共にあらん [03:52.48]裂いた胸の心臓を [03:56.69]重ねて饗し合おう [04:04.26]- - -