[00:00.000] 作词 : 秋田ひろむ [00:01.000] 作曲 : 秋田ひろむ [00:03.270]「自分以外皆死ね」ってのは「もう死にてえ」ってのと同義だ [00:10.750]団地からの三人称視点 [00:13.900]寂れた外壁に吸いさしの煙草押し付け 現場監督の怒号に唾を吐いて夕暮れ [00:20.960]もう消えてくれ 未だ歌手としては無名 [00:24.940]ぼろぼろになるまで働いて食う飯はうめえ [00:28.130]けど明日にはばっくれ 我慢、忍耐とは無縁 [00:32.800]こんな僕に光が射すなら早くそうしてくれ [00:37.510]解体作業、ソープ、オフィス、世田谷の小学校 [00:40.940]豊かな心、情操教育で現実を描こう [00:44.930]アスベスト吸い込み、渡る現場は鬼ばかり [00:47.410]高所作業、安全帯無しで人生綱渡り [00:50.960]こんなはずじゃなかった 頭で繰り返し [00:55.620]これで何百回目かの人生の振り出し [00:58.630]もう無理かもね 祈る気力もない流星 あの日期待した僕の才能、下方修正 [01:07.450]努力 積み上げた労力は結局徒労 それなら目の前にある惰眠をむさぼろう [01:13.610]昨日出来たはずの世紀の名曲は [01:16.630]掃いて捨てる程ある駄作にも埋もれる駄作だ [01:19.660]埃だらけの作業服 冷たい視線 山手線 特に原宿より南は痛てえ [01:25.620]俳優、バンドマン、その日暮らしにホームレス [01:28.690]履歴書なしで派遣される工務店 [01:31.720]事務所前チューハイで乾杯の晴天 古株の面々 まるで現代の蟹工船 [01:38.370]妥協でされるがままの搾取 汗を酒で潤す [01:41.630]さながらヨイトマケの唄か山谷ブルース [01:44.450]夢見がちな馬鹿とギリギリの奴らが集い [01:47.460]気がついたら僕もそんな一派の一人 [01:50.760]泥酔にまかせて現実をずらかった 夢も消えちゃった [01:54.620]「今日の仕事も辛かった」 [01:58.070]スナックの皿洗い、送迎じゃまどろっこい [02:01.360]大湊自衛隊員の愚痴には酷く悪酔い [02:05.540]次第に増える独り言、あの日の怒号、反響するエコー [02:09.800]いや待て、これはもしかしたら幻聴 [02:11.880]フラッシュバックで言葉を書く マッチポンプな自傷行為 [02:14.740]宿命とは聞こえがいいが ようは体のいい呪いだ [02:17.620]早揚がりの泥酔の果てにふらふらの自意識が [02:20.100]下手な勘ぐりをし出す前にもう眠るか [02:22.670]「自分以外皆死ね」ってのは「もう死にてえ」ってのと同義だ [02:30.730]悪いのは僕か世界か [02:32.410]千鳥足じゃふるさとに吹く風だって冷てえ [02:35.010]こんなんじゃ世間だっていざって時にはつれねえ [02:38.090]震えて朝焼け 外套の襟を立て [02:41.430]勇んで出てったはずのふるさとにまた立って [02:45.450]もうここには居られねえ 自暴自棄な足取りで [02:50.280]分かったもう出てくよ 僕はすっかり素面で [02:55.960]老いも若きも酔っぱらいの三千世界で 我こそが純粋なる全うな素面で [03:02.300]痛み真っ向から食らい歌う酩酊いらずで [03:05.040]青年は詩を書く 離れた陰気な群れ [03:08.420]属する場所がないって場所にはぬけぬけと属して [03:11.510]舐め合う傷跡は蜜の様に甘え [03:14.350]そのカビ臭い地下室からはさっさと抜け出して [03:17.190]むき出しの肌で受け止める現実の [03:21.740]