[00:00.000] 作词 : 秋田ひろむ [00:01.000] 作曲 : 秋田ひろむ [00:06.08] [00:20.36]冷えたコンクリート [00:21.78]もたれて頬を付ける [00:23.16]目線の先 [00:23.99]西日に漂う埃を見る [00:25.58] [00:26.18]何を話すでも無く [00:27.65]身動きとれず [00:28.87]僕は下手な絵空事 [00:30.30]ばかりをずっと空想する [00:32.16]「もう助からないだろう」 [00:33.59]君の父さんが言う [00:35.01]丁度その時 [00:35.97]眼を細めて笑う君を思い出す [00:38.08]願えば叶う [00:38.93]っていう言葉の空虚さだけが [00:41.00]僕の人生にそれから [00:42.45]ずっとぶら下がり続ける [00:44.01]心臓は動いたまま眠り続ける [00:46.55]君がもしも死んだら [00:48.03]僕も死ぬ事が出来ただろうか [00:49.30] [00:49.92]あれから数ヶ月 [00:51.15]食うや食わずの生活 [00:52.60]生きながらに死んでいるって [00:53.97]意味では僕も同じだ [00:55.57]この世界からの逃避 [00:57.23]ばかり考えるのが癖に [00:58.82]なり始めた頃に [01:00.10]保険会社の新商品 [01:01.78]テレビラジオネットに [01:03.32]最近目にするコピー [01:04.72]「睡眠中に増える預金」 [01:06.52]冷凍睡眠 [01:07.61]未だ消えぬ [01:08.59]鮮明な美しき日々の色と [01:10.58]幾ら願ってみても [01:11.91]決して叶わない事 [01:13.32]分かっているが時は [01:14.81]絶えた既に手遅れ [01:16.38]だからいっそ全部忘れて [01:18.25]眠らせてくれ [01:19.48]延命措置により [01:20.93]ただ続く寝息も [01:22.41]後ろ髪引かれるだけの [01:24.13]断ち切れない糸 [01:25.34]堪え難い [01:26.20]悪夢みたい [01:27.08]もう忘れたい [01:28.23]いや忘れない [01:29.29]分からない [01:30.15]おやすみなさい [01:31.23] [01:44.84]それから六十年 [01:46.17]僕は眠り続けて [01:47.56]月日は文字通りの [01:49.15]悪夢として過ぎて [01:50.54]流転する万物は [01:51.94]無愛想で [01:52.76]冷め冷めとした態度だが [01:54.55]僕にとっては未だ恩人で [01:56.48]あらゆる景色が変わり [01:58.03]君の病院も無くなり [01:59.57]始めは苦労した暮らしも [02:01.38]今ではなんとかやってる [02:02.64]晴れ晴れしい気持ちで [02:03.83]新しい人生をやり直す [02:05.41]君の事は忘れたよ [02:06.85]ってそんなわけはない [02:08.40]美しい様々には魂が宿り [02:11.08]その根底の連結で [02:12.77]「美しい」は連なり [02:14.38]例えば夕暮れに望郷が蘇る様に [02:17.15]美しい様々が君の面影を呼び [02:20.06]その儚さに [02:21.01]脅され続ける日々の果てに [02:23.10]行き着くどん詰まりは [02:24.72]やはり生き死にの闇 [02:25.71] [02:26.23]人は喪失を許容出来る生き物だ [02:28.78]だが逃げ出した [02:29.90]僕はその限りではない [02:31.35] [02:32.20]未だ消えぬ [02:33.06]鮮明な美しき日々の色と [02:35.01]幾ら願ってみても [02:36.23]決して叶わない事 [02:37.87]分かっているが時は [02:39.09]絶えた既に手遅れ [02:40.41] [02:40.92]だからいっそ全部忘れて [02:42.69]眠らせてくれ [02:43.99]延命措置によりただ続く寝息も [02:46.21] [02:46.79]後ろ髪引かれるだけの [02:48.58]断ち切れない糸 [02:49.86]堪え難い [02:50.62]悪夢みたい [02:51.56]もう忘れたい [02:52.71]いや忘れない [02:53.73]分からない [02:54.57]おやすみなさい [02:55.59] [03:07.75]すっかり抜け殻になり [03:09.32]歩く並木道 [03:10.12] [03:10.64]幻覚か [03:11.40]君にそっくりな女の子を見る [03:13.55]休日の陽射し [03:14.82]賑やかに笑うその声に [03:16.56]限りなく確信に近い [03:18.08]君の面影を見る [03:19.54]やおら女の子が [03:20.73]駆け寄って抱きついた [03:22.44]受け止めた [03:23.35]そのしわしわの両手に咲いた [03:25.47]あの笑顔はまるで懐かしの絵画か [03:27.94]互いに目を細めて笑う顔は [03:29.93]まさに僕の希望だ [03:31.16] [03:32.48]それこそが僕の希望だ [03:33.98] [03:35.11]夢にまで見た僕の希望だ [03:36.84] [03:38.01]これこそが僕の希望だ [03:39.63] [03:41.17]失った僕の希望だ [03:42.42] [03:44.81]未だ消えぬ [03:45.69]鮮明な美しき日々の色と [03:47.61]幾ら願ってみても [03:48.92]決して叶わない事 [03:50.41]分かっているが時は [03:51.80]絶えた既に手遅れ [03:53.41]だからいっそ全部忘れて [03:55.21]眠らせてくれ [03:56.52]延命措置によりただ続く寝息も [03:59.36]後ろ髪引かれるだけの [04:01.21]断ち切れない糸 [04:02.55]堪え難い [04:03.34]悪夢みたい [04:04.18]もう忘れたい [04:05.31]いや忘れない [04:06.36]分からない [04:07.25]どうすればいい [04:08.52]冷えたコンクリート [04:09.88]もたれて頬を付ける [04:11.44]目線の先 [04:12.18]西日に漂う埃を見る [04:13.72] [04:14.24]何を話すでも無く [04:15.84]身動きとれず [04:17.03]僕は下手な絵空事 [04:18.41]ばかりをずっと空想する [04:20.25]冷えたコンクリート [04:21.63]もたれて頬を付ける [04:23.08]目線の先 [04:23.81]西日に漂う埃を見る [04:25.37] [04:26.23]何を話すでも無く [04:27.61]身動きとれず [04:28.80]僕は下手な絵空事 [04:30.41]ばかりをずっと空想する [04:31.92] [04:35.16]下手な絵空事 [04:36.24]ばかりをずっと空想する