[00:25.69]「此の路や一体何所々々まで [00:30.63]歩けば良いの」と呟けば [00:35.58]「延々続きまするぞな」とは [00:40.88]何方彼方の答やらな [00:45.88]小さな行灯片手に歩めば [00:50.97]「進むが好しや」と嗤い [00:55.25] [00:56.06]揺凛弄と [00:58.60]さも蜻蛉と背中を圧す闇蟲が声 [01:06.29]幾度と響く風の唄は敵か味方か [01:13.85]嗚呼果たして [01:16.44]深々月夜を背負う何者か [01:21.62]「戻るは無しや」と嗤う [01:26.13] [01:26.81]性悪共に誘われて [01:31.78]迷い込み踏み込んだは [01:36.82]誰も知らぬ妖かしの土地 [01:41.99]生きて還りたいならば [01:47.10]さあさ御出で [01:50.39]未だ抜けた者の居ない [01:54.93]此の森へ [02:02.12] [02:05.54]触夜離と [02:07.56]蠢く其れは正に人で [02:11.92]無しものの声 [02:15.18]何処かにて啼いた梟の [02:20.42]決して月如し眼に非ず [02:25.37]お天道様さえ見抜けぬ悪鬼の [02:30.72]まこと無残な思惑 [02:35.33]物の怪らよ贄は揃うた [02:40.47]闇色を纏いてさあ [02:45.66]誰も居らぬ妖かしの街 [02:50.81]子供らの白き御魂 [02:55.97]さあさ連れて逝くが良いよ [03:01.26]魑魅の花一匁 [03:12.13] [03:32.22]蝋燭吹消しげに悍しき [03:36.84]奇談に幕を下ろせば [03:42.44] [03:43.62]怨みつらみを語り尽くす [03:48.22]禍々しき戯びにて [03:53.34]「百にはまだまだ足らぬぞ」と [03:58.62]囁く嗄れ声が [04:03.58]君や私でないとしたならば [04:10.46]何ぞの物やらな