[00:01.78]坂の上には星屑があった [00:06.01]その晩も俺たちは顔パスで店に入れたし [00:09.74]いくらでも踊れた [00:15.03]踊ってるうちに点と線になり [00:20.02]幻想的な光の中で動く [00:23.48]感情を半分垂れ流した [00:26.58]アンドロイドの様になった [00:30.11]俺たちは それをべニスの夜と呼ぶ [00:52.70]オレンジジュースやコーラを目の前に [00:56.88]ひとつひとつを舐めていた [01:01.20]"ごらんよ?ひとつひとつの過ちを" [01:15.15]気がつくとガードレールにきちんと腰かけていた [01:23.13]彼女の髪を撫でながら [01:27.67]髪にまぎれた街の埃の匂いを嗅いだ [01:43.78]斜めに建てられた街を傾斜上に歩くと [01:49.51]大勢の人々が後ろから押し寄せてくるようだった [01:56.66]焦点の合わない目で彼を捕えようとする [02:02.43]にやけた呂律の回らない叔父さんは [02:08.06]ようやく夜に追いつくと [02:10.68]アスファルトの上の埃を払いながらそこに座りこんだ [02:18.18]"お前さんの言葉は風には聞こえんよ" [02:23.87]空ビンを覗き込みながら水色の世界でそういった [02:32.70]今度はさかさまになって歩いてくる [02:38.12]緑色の少女が向こう側から歩いてきた [02:46.51]スカートが時々マンホールの蓋に引っ掛かった [02:55.23]靴の中に入った小石を取るために [02:59.11]少女は世界中を脱ぎ捨てながら首をかしげた [03:09.97]"この世の中のすべてのものとのつながりが [03:14.99]あなたを必要としているにです [03:21.32]今ここにあるはずのものが [03:25.50]ないといって事実さえも否定するとすれば [03:33.63]そこには何も生れません" [03:38.01]