[00:00.17] [00:27.80] 東の彼方の国のこと [00:31.21]小さな村に祝福の鐘 [00:34.65]産声を上げる赤子には [00:37.46]角があった [00:41.23] [00:41.23] [00:41.48]「これは災いの前触れだ!」 [00:44.93]運命(さだめ)を背負った女の子 [00:48.40]疎まれ嫌われ蔑まれ [00:51.24]この地を去る [00:54.94] [00:54.94] [00:55.19]ゆらゆらゆらりと揺れて [00:58.62]からからからりと回る [01:02.08]風車の指す先へ [01:04.89]風に導かれてゆく [01:29.28] [01:29.28] [01:29.53]東の彼方のその彼方 [01:32.92]大きな都の片隅で [01:36.35]孤独を背負った女の子 [01:39.22]影を落とす [01:43.01] [01:43.01] [01:43.26]うつろな目をした女の子 [01:46.65]ひたすら死ぬのを待つばかり [01:50.06]そのときひとりの旅人が [01:52.91]立ち止まった [01:56.65] [01:56.65] [01:56.90]「誰かと同じでなくていい [02:00.36] 誰かと違っていても良い [02:03.82] 己の信じることだけを [02:07.23] 見つめて歩んでいけば良い」 [02:10.38] [02:10.38] [02:10.63]「私はわたしであるように [02:14.03] あなたはあなたでいてほしい [02:17.49] それがあなたの全てでも [02:20.37] 受け入れよう」 [02:24.16] [02:24.16] [02:24.41]東の彼方の国のこと [02:27.80]華燭が灯り祝福の声 [02:31.15]静かに微笑む彼女には [02:34.00]角があった [02:37.82] [02:37.82] [02:38.07]初めて手にした幸せは [02:41.46]手に余るほどに大きくて [02:44.93]戸惑いながらもゆっくりと [02:47.82]歩み始めた [02:51.62] [02:51.62] [02:51.87]ところが月日も経たぬ頃 [02:55.29]響いてわたるは災禍の音 [02:58.68]そのとき終わりを告げる鐘 [03:01.52]響き渡る [03:05.30] [03:05.30] [03:05.55]ゆらゆらゆらりと燃えて [03:08.84]からからからりと笑う [03:12.30]煌々と燃える都 [03:15.18]災禍の音が止まらない [03:18.98] [03:18.98] [03:19.23]戦にのまれたふたり [03:22.57]幸せを引き裂かれて [03:26.07]背負った運命のもとに [03:28.88]生まれた空へと帰る [03:32.69] [03:32.69] [03:32.94]「短い間でしたが [03:36.31] 私は幸せでした」 [03:39.74]男が見つめた顔は [03:42.60]美しく笑っていた [03:46.37] [03:46.37] [03:46.62]紫雲の広がる空に [03:50.02]雨粒はらりと落ちて [03:53.49]ふたつの亡骸包み [03:56.29]涙は地を潤した